【親鸞聖人と浄土真宗】極楽浄土への道しるべ｜その教えとは？
千代田家石材店
今回のブログでは、日本の仏教の中でも特に影響力のある宗派の一つ、浄土真宗についてご紹介しようと思います。
〇浄土真宗の教え
伝統的な仏教では、仏になるためには厳しい修行を行い、煩悩を断ち切り、徳を積む必要があります。しかし、これはすべての人にできることではありません。親鸞聖人は、この困難さを認識し、より広くすべての人々が救済を受けられる道を求めました。その結果、阿弥陀如来の教えに深く共感し、その教えを中心に浄土真宗を展開しました。
阿弥陀如来は、すべての命あるもの、特に苦しみ悩む人々を救うという誓いを立てました。浄土真宗では、阿弥陀如来への帰依、すなわちこの誓いに対する信仰と信頼を心の底から受け入れることが救済の鍵とされます。
この宗派において、阿弥陀如来に帰依すると決めた瞬間に、誰もが仏になることが約束されます。これは自力での修行による悟りとは異なり、阿弥陀如来の他力本願によるものです。そして、念仏「南無阿弥陀仏」を唱える行為は、仏になるための手段ではなく、既に救済を約束されたことへの感謝と喜びの表現として行われます。
親鸞の教えはまた、すべての人々が平等に救済を受けることができるという点で革新的でした。彼は、学識があるなし、男女の別、善人であれ悪人であれ、誰もが阿弥陀如来の救済を受けることができると強調しました。これにより、一般庶民にも深く受け入れられる教えとなりました。
このように、親鸞聖人の教えは、自分自身の力に頼るのではなく、阿弥陀如来の他力に全てを委ね、念仏を称えることで救済を受けるという信仰に基づいています。これが浄土真宗の核心であり、多くの信者にとっての希望となっています。
〇宗祖 親鸞
見真大師親鸞聖人（けんしんだいししんらんしょうにん）
親鸞聖人は日本の仏教改革者であり、浄土真宗の宗祖です。
彼は1173年に京都で生まれ、初めは天台宗の僧侶として出家しましたが、後に浄土教の教えに深く感銘を受け、特に法然の教えを受け継ぐ形で独自の道を歩み始めました。
1207年、政治的にも社会的にも不安定な時代で、宗教が政治に介入することへの警戒感が強まっていました。法然の弟子たちとともに親鸞も含めた念仏宗の僧侶たちは、宗教活動が社会秩序を乱すとして、越後（現在の新潟県）への流罪となりました。その後、京都に戻ることはなく、関東地方で広く教えを説き続けました。彼の死後、その教えは次第に整理・体系化され、後世に多大な影響を与える浄土真宗が成立しました。
親鸞聖人は、浄土真宗だけでなく、日本仏教全体においても非常に重要な位置を占める人物です。彼の教えは、平等と慈悲の精神に基づき、すべての人々が救済されうるという希望を示しています。親鸞の教えは今日でも多くの人々にとって大きな支えとなっており、彼の記念日や関連する行事は多くの信者によって厳粛に親しまれています。
〇ご本尊
阿弥陀如来（あみだにょらい）
浄土真宗の本尊である阿弥陀如来は、特に浄土宗と浄土真宗で信仰されており、信者たちは阿弥陀如来が現れて彼らを極楽浄土へ導くと信じています。
〇総本山
・本願寺派・・・西本願寺
・大谷派・・・真宗本廟（東本願寺）
両派ともにそれぞれ京都に本山を持っています。
〇主に読まれる経典
・観無量寿経（かんむりょうじゅきょう）
・無量寿経（むりょうじゅきょう）
・阿弥陀経（あみだきょう）
浄土真宗で重視される主要な経典は、上記の「観無量寿経」、「無量寿経」、「阿弥陀経」の３つです。これらは合わせて「浄土三部経」と呼ばれています。
〇唱える言葉
「南無阿弥陀仏（なむあみだぶつ）」
「南無阿弥陀仏」（なむあみだぶつ）は、浄土宗や浄土真宗などの念仏宗派で唱えられる念仏の言葉です。この言葉は阿弥陀如来への帰依と信仰を表現するものであり、阿弥陀如来の無限の慈悲と智慧に自らを委ねる意味が込められています。
〇おわりに
さて、今回は浄土真宗についてご紹介してみましたが、いかがでしたか？
親鸞聖人の教えからは、完璧でなくてもいい、そして、どんな時も私たちを支えてくれる大きな力があることを感じ取れますね。この教えが、日常の小さな悩みや大きな挑戦に直面したとき、心の支えになれば嬉しいです。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。楽しい一日を！南無阿弥陀仏。
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