実は知らない?お塔婆の役割とその正しい活用法

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みなさんはお塔婆をご存知ですか?

これはお寺や墓地に立っている木製の塔で、多くの場合、亡くなった人々のために立てられます。お塔婆は、多くの日本人にとって身近な存在であり、家族や友人が亡くなった際の法事や墓参りのシーンで頻繁に見かけるものです。

しかし、このお塔婆が持つ深い意味や起源を知っている人は少ないかもしれません。お塔婆の秘密を一緒に探ってみましょう。

お塔婆とは?

お塔婆は、原語である「ストゥーパ」から「卒塔婆」として音訳され、日本に伝わりました。ストゥーパは、古代インドにおいて、お釈迦様の遺骨を納めるための仏塔を指す言葉として使われていました。これが日本に伝わる過程で、五重塔や五輪塔といった、私たちが日常的に目にする建築物の原型となりました。

現代のお塔婆は、故人を偲び、その霊を安らぎの場所へと導く役割を持っています。そのため、お塔婆には故人の戒名や宗派に基づく聖句、梵字などが墨で書かれています。この書かれた文字は、故人の霊魂に対する尊敬や祈りの気持ちを形にしたものであり、その存在が示す意味は計り知れません。

日本のお塔婆は、長さが1~2m程度の板塔婆が主流となっていますが、これは日本の気候や地形、文化に適応して変化してきた結果です。

お塔婆や五輪塔に見られるデザインは、仏教の深い哲学や宇宙観が凝縮されており、それを理解することで、日常の中にあるこれらの形や意味に新たな感動を覚えることができます。

仏教は地水火風空の5つの要素が、世界を構成していると考えているのです。 そして人間もこの5つの要素によって、生かされていると考えているのです。

  1. 地(四角形)
    この形は地球や物質的な存在を示し、すべてのものの基盤となる「地」の要素を表現しています。私たちが生活する実在の世界を示しており、安定と基盤を意味します。
  2. 水(円形)
    水は流動性を持ち、生命の源ともされる。この円形は液体の性質や変わりやすさを示しており、生命の持つ変化や流れの一部を表しています。
  3. 火(三角形)
    火はエネルギーや情熱を象徴し、生命の活力や変化の力を表現します。また、浄化の意味も持つとされています。
  4. 風(半円形)
    風は形を持たず、どこにでも流れる性質を持つ。この半円形は風の不確定性や自由な動きを示しており、生命の持つ変わりゆく性質を意味します。
  5. 空(宝珠形)
    空は無限ともされ、形も内容も持たない超越的な存在を意味します。宇宙の空間や仏教の究極的な真理を表しています。

仏教では、これら5つの要素(地水火風空)が互いに絡み合い、一つの存在を形作っています。そして私たち人間も、この五つの要素によって成り立っており、生かされていると考えられています。この宇宙観は、生死や再生、因果関係などの仏教の教えとも深く関連しています。


五輪塔やお塔婆は、ただの建築物や墓標ではなく、仏教の深遠な教えや宇宙観を私たちに伝える象徴として存在しています。それを知ることで、私たちの心や視点はより広がりを持ち、日常の中での小さな発見や感動が増えてくることでしょう。

お塔婆の役割とは?

お塔婆は仏教文化において非常に重要な存在となっています。人々はお塔婆を通して故人と繋がり、故人を尊重し、祈りを捧げることができます。また、お塔婆は故人の魂の安らぎを助け、彼らが次の段階へと移行する過程をサポートする重要な役割を果たします。

仏教では、人が亡くなると「三途の川」という川を渡らなければならないとされています。お塔婆はその旅を安全にするための道しるべや灯台のようなものです。また、お塔婆は生きている私たちが亡くなった人々を思い出すための場所でもあります。

・三途の川とは
仏教における死後の世界観には「三途の川」というものが存在します。これは死後の魂が渡ることになる川であり、渡り終えた先には次の生を迎える場所が待っています。お塔婆は、この難しい道のりを安全に、そして正しい方向へと導く役割を果たしています。

・供養の場所
お塔婆は、故人が眠る場所を示す重要な目印として機能します。墓地やお寺に立てられたお塔婆を目印に、家族や親族は故人を訪れ、供養することができます。

・供養の道具としてのお塔婆
お塔婆には、故人の名前や戒名が刻まれています。これを見つめながら、また手を合わせながら読むことで、故人を偲ぶことができます。また、この行為を通して、故人への感謝や思い出、そして祈りの気持ちを新たにすることができます。

お塔婆をあげる心遣い

お塔婆を立てることは、愛する人への敬意を示す行為です。しかし、ただ立てるだけでなく、定期的に手を合わせて祈りを捧げることも大切です。そして、お塔婆が古くなったり、壊れたりしたら、新しいものと交換することも大切です。

故人との絆を深める、お塔婆との関わり

1. お塔婆の意義
お塔婆はただの石や木の塔ではありません。それは家族や親族の愛と敬意、そして故人との絆を象徴するものです。お塔婆の前で手を合わせることで、故人とのつながりを再確認し、感謝の気持ちを新たにすることができます。

2. お塔婆の手入れ
時の流れとともに、お塔婆は風雨にさらされて傷んでくることもあります。その際は、新しいお塔婆に取り替えたり、手入れをすることが大切です。これは故人への尊重と愛情の表現となります。

3. 供養の形式
お盆やお彼岸など、特定の時期にお墓参りをすることは日本の伝統的な文化の一部です。しかし、宗派や地域、家族の習慣によって供養の形式や慣習は異なることがあります。大切なのは形式よりも、故人への心からの感謝や尊敬を込めて、適切な供養を行うことです。


故人との絆は、物理的な存在を超えて心の中に生き続けます。お塔婆はその絆を形にしたものであり、私たちが故人を偲ぶ際の大切な道具となっています。お塔婆やお墓を通じて、故人とのつながりや家族の絆を深め、感謝の気持ちを表現することができるのです。

おわりに

私たちが生きている間、死は避けられない事実です。しかし、仏教の教えや文化を通して、死後の世界や故人との繋がりを深く考える機会を得ることができます。お塔婆は、その考えを形にした、非常に価値のある存在と言えるでしょう。

お塔婆は私たちが大切な人を偲ぶための手段であり、それを通じて生と死、人間関係の大切さを再認識させてくれます。また、亡くなった人々への敬意を示す素晴らしい方法でもあります。次回、お塔婆を見かけたときは、その背後にある意味と役割を思い出してみてください。

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